まずはスケールで基準をそろえる
味を調整する前に、毎回の基準をそろえましょう。
目分量で淹れると、粉やお湯の量が少し変わるだけで、味も大きく変わります。
かおゆた珈琲焙煎所では、最初の基準として次の淹れ方をおすすめしています。
- コーヒー粉は10グラム
- お湯は160ミリリットル
- お湯の温度は89℃
- 40ミリリットルで1分間蒸らす
- 残りを60ミリリットルずつ2回に分けて注ぐ
まずはスケールを使い、この数字をできる範囲でそろえてみてください。
基本の手順は「はじめてのコーヒーの淹れ方」で詳しく紹介しています。
変えるのは一度に一つだけ

味を変えたいときに、粉の量、お湯の量、温度、挽き目を全部変えてしまうと、何がよかったのか分からなくなります。
基準の数字をそろえたら、まずは挽き目だけを変えてみましょう。
温度は89℃のまま、豆の量もお湯の量もそのまま。変える条件を一つにすると、前の一杯との違いが分かりやすくなります。
コーヒーが苦いときの調整方法

苦味が強すぎたり、後味に重さや渋さを感じたりするときは、コーヒーの成分が出すぎている可能性があります。
まずは豆を少し粗めに挽いてみましょう。お湯が粉の間を通りやすくなり、抽出が穏やかになります。
お湯が落ちきるまでに時間がかかりすぎていないかも確認してください。細かく挽きすぎたり、何度も強くかき混ぜたりすると、苦味や雑味が出やすくなります。
温度は89℃にそろえ、まず挽き目だけで調整すると、原因を見つけやすくなります。
コーヒーが酸っぱいときの調整方法
舌を刺すような酸っぱさや、味のまとまりのなさを感じるときは、コーヒーの成分を十分に取り出せていない可能性があります。
豆を少し細かく挽いて、成分を出しやすくしてみましょう。
ただし、浅煎りの豆が持つ明るく爽やかな酸味は、抽出不足の酸っぱさとは別のものです。
飲んだあとに甘さや香りが残るなら、その豆らしい酸味かもしれません。苦手な場合は、少し深めに焙煎した豆を選ぶ方法もあります。
コーヒーが薄いときの調整方法
薄いと感じたら、すぐに豆を増やす前に、粉とお湯の比率を確認します。
粉10グラムに対して、お湯が160ミリリットルより多くなっていないでしょうか。スケールを使えば、毎回同じ比率に戻せます。
比率が合っているのに薄い場合は、豆を少し細かく挽いてみてください。お湯に触れる面積が増え、味が出やすくなります。
コーヒーが濃すぎるときの調整方法
味が強すぎて飲みにくいときは、コーヒー粉を少し減らすか、お湯を少し増やしてみましょう。
淹れたあとに少量のお湯を足して、自分が飲みやすい濃さへ整えても大丈夫です。
「濃い」と「苦い」は似ていますが、同じではありません。
味全体が強いなら粉とお湯の比率を、苦味や渋みだけが気になるなら挽き目を見直すと、調整しやすくなります。
迷ったときは、この順番で調整

- スケールで粉10グラム、お湯160ミリリットルを量る
- お湯の温度は89℃に固定する
- 苦ければ粗く、酸っぱい・薄いなら細かく挽く
- 一杯ずつ飲み比べ、自分の好きなところを探す
この順番なら、味が変わった理由を追いやすくなります。
温度をそろえる考え方は「コーヒーを淹れるお湯の温度は何℃?」も参考にしてください。
店主のひとこと
よくある質問
家で淹れるコーヒーの味が毎回違うのはなぜですか?
豆やお湯の量、挽き目、温度、注ぐ時間などが少しずつ違うためです。まずはスケールを使い、粉とお湯の量をそろえると安定しやすくなります。
コーヒーが苦いときはどう調整しますか?
まずは豆を少し粗めに挽いてみましょう。お湯が落ちきるまでに時間がかかりすぎていないかも確認してください。
コーヒーが酸っぱいときはどう調整しますか?
刺すような酸っぱさなら、豆を少し細かくして成分を出しやすくします。豆が本来持つ明るい酸味との違いも確かめてみてください。
コーヒーが薄いときは豆を増やせばいいですか?
豆を増やす前に、粉10グラムにお湯160ミリリットルなど基準の比率をスケールで確認しましょう。比率が合っていれば、挽き目を少し細かくします。
味を調整するときは何から変えればいいですか?
粉とお湯の量をそろえ、温度を89℃に固定してから、まずは挽き目だけを変えるのがおすすめです。一度に複数の数字を変えないことが大切です。
まとめ|味の違いも、ハンドドリップの楽しさ
家で淹れたコーヒーが苦い、酸っぱい、薄いと感じても、失敗ではありません。
- まずはスケールで粉とお湯の量をそろえる
- 温度は89℃に固定する
- 変えるのは、一度に一つだけ
- 苦ければ粗く、酸っぱい・薄いなら細かく挽く
少しずつ変えて飲み比べれば、自分がおいしいと感じるストライクゾーンが見つかります。
毎回まったく同じ味にならないことも、ハンドドリップならではの面白さです。
数字をそろえるところから始めて、あとは一杯ずつ、コーヒーを楽しんでみてください。

