スペシャルティとコモディティの違い

スペシャルティコーヒーは、特徴的な香りや風味、品質などの個性が評価され、市場で価値が認められるコーヒーです。以前は80点以上という説明がよく使われましたが、現在のSCAは点数だけでなく、そのコーヒーの特徴と価値を見ています。

コモディティコーヒーは、主に共通の規格で大量に取引されるコーヒーです。スペシャルティではない豆がすべて低品質という意味ではありませんし、手頃な価格の一杯にもおいしさがあります。選別や扱い方の違いを見る言葉として考えてください。

料理の食材と同じように考える

品質を確かめるコーヒー豆

料理で素材の香りや味を大切にするように、コーヒーでも豆が出発点です。状態のよい豆なら、焙煎や抽出で持ち味を生かせます。傷んだり、香りが少ない豆から、多くの華やかな香りを、淹れ方だけで出すことはできません。

ただし「安い豆は必ずまずい」「上等な豆はどんな淹れ方でもおいしい」ではありません。焙煎、保存、粉の量や抽出が適切でなければ、よい豆でもバランスは崩れます。

香りが少ないと、味の印象も変わる

豆を見比べてハンドドリップする準備

飲み物の風味は、舌で感じる苦味や酸味だけではありません。飲んだときに口から鼻へ抜ける香りも、味わいの印象を作ります。香りが弱いと、風味の幅が少なく、苦味や渋さが前に出たように感じることがあります。

これからもコーヒーを作り続けるために

持続可能な生産とは、自然を守るだけではなく、生産者が暮らしを成り立たせながら、将来もコーヒーを作り続けられる状態のことです。

いま生産地では、気温の上昇、雨の降り方の変化、干ばつ、病気や害虫などが栽培を難しくしています。そのため、木陰をつくる樹木を育てる、土や水を守る、気候や病気に強い品種へ植え替えるといった対策が進められています。こうした取り組みには時間も費用もかかり、生産者に十分な収入がなければ、次の世代が生産を受け継げなくなることもあります。品質に見合う価格で買うことや、長く取引を続けることは、よい豆と生産者の暮らしの両方を支えます。

ただし、店頭価格が高いだけで、生産者へ十分に還元されているとは判断できません。生産者や農園、仕入れについて丁寧に説明しているかも、豆を選ぶときの手がかりになります。

淹れ方をそろえて比べる

一杯を淹れて香りを確かめる様子

豆の違いを確かめるなら、粉10g・お湯160ml・同じ湯温・同じ器具をそろえ、豆だけを替えます。香り、口当たり、飲み終わったあとに残る印象を比べてみてください。

この記事のまとめ

まとめ|コーヒー豆のお話

豆の持ち味は、ハンドドリップの味をつくるベースになります。販売価格を品質の目安にしながら、焙煎度や香りを確認し、好みに合うかどうかは実際に淹れた一杯で判断します。

豆の違いを確かめるには、条件をそろえて比べることが近道でした。次は、その「そろえる」ための道具、スケールの使い方をもう少し詳しく見ていきます。

次に読みたい記事