もう、一杯を楽しむ準備はできています
おうちコーヒーを始めるために、高価な道具や難しい技術は必要ありません。
最初は、ドリッパーとペーパーフィルター、コーヒーの粉、お湯を注ぐもの、マグカップがあれば十分です。
ミルを持っていなくても、お店で豆を粉にしてもらえます。
細かな淹れ方をすべて覚えていなくても、まずは一杯淹れてみれば大丈夫です。
最初の一歩をもう一度確認したい方は「おうちコーヒーのはじめ方」を読んでみてください。
基準を一つ持つと、好きな味を見つけやすい

毎回まったく違う方法で淹れると、何によって味が変わったのか分かりにくくなります。
そこで最初は、一つの基本レシピを決めておくと安心です。
- コーヒーの粉:10グラム
- お湯:160ミリリットル
- お湯の温度:89℃
- 蒸らし:1分
- その後、残りのお湯を2回に分けて注ぐ
この数字が絶対の正解というわけではありません。
まずは同じ条件で何度か淹れ、そこから一つだけ変えてみると、自分の好みを探しやすくなります。
手順は「はじめてのコーヒーの淹れ方」で紹介しています。
苦い、酸っぱい、薄いも失敗ではありません
自分で淹れたコーヒーが、思っていた味にならない日もあります。
苦く感じたり、酸っぱく感じたり、少し薄くなったりすることもあるでしょう。
でも、それは必ずしも失敗ではありません。
「今日は少し苦かったから、次は挽き目を粗くしてみよう」
「もう少ししっかりした味が欲しいから、少し細かくしてみよう」
そうやって一つずつ試すことが、自分に合う一杯へ近づく時間になります。毎回少し味が違うことも、ハンドドリップのおもしろさです。
調整に迷ったら「苦い・酸っぱい・薄いときの味の調整方法」を参考にしてください。
好きな豆は、飲みながら見つければいい

コーヒー豆を選ぶときも、最初から産地や品種を詳しく知る必要はありません。
まずは、酸味が好きか苦手か。あっさりした味と、しっかりした味なら、どちらが好きか。そのくらいから始めれば大丈夫です。
浅煎りは酸味や華やかな香りを感じやすく、深煎りは苦味やコクを感じやすい傾向があります。中煎りや中深煎りは、その中間の味を探しやすい焙煎度です。
一度で正解を選ぼうとせず、気になった豆を飲んでみてください。「もう少し軽い方が好き」「次は苦味のあるものを飲みたい」と感じたことが、次の豆選びにつながります。
お店での相談方法は「コーヒー豆を買うとき、何を伝えればいい?」で確認できます。
自分がおいしいと思う一杯が、今の正解
レシピや道具について調べることは、コーヒーを楽しむ助けになります。
けれど、誰かにとっておいしい淹れ方が、そのまま自分にとって一番おいしいとは限りません。
少し濃いコーヒーが好きな人もいれば、軽く飲めるコーヒーが好きな人もいます。
浅煎りの酸味が好きな人も、深煎りの苦味が好きな人もいます。
大切なのは、知識どおりにできたかではなく、自分がその一杯を楽しめたかどうかです。
コーヒーと過ごす時間も楽しんでみよう

袋を開けたときに広がる香り。豆を挽くときの、甘く香ばしい空気。
お湯を注ぐと、コーヒーの粉がゆっくり膨らんでいく様子。
一杯ができあがるまでの数分間には、飲んだときの味だけではない楽しさがあります。
忙しい朝に淹れる一杯も、休日にゆっくり淹れる一杯も、そのときにしかないコーヒーの時間です。
上手に淹れることばかりを考えず、香りや音、その時間そのものを味わってみてください。
店主のひとこと
次は、コーヒーをもう少し知ってみよう
おうちで一杯を楽しめるようになると、少しずつ新しい疑問も生まれてきます。
- 産地によって、なぜ味が違うんだろう?
- コーヒー豆の名前には、どんな意味があるんだろう?
- 同じ豆でも、焙煎によって香りが変わるのはなぜ?
知りたくなったときが、次へ進むタイミングです。
次の章では、産地や品種、精製方法など、コーヒーの味を作るものをやさしく紹介していきます。
難しい勉強を始めるのではなく、いつもの一杯をもう少し楽しむために、一緒にコーヒーのことを知っていきましょう。
よくある質問
毎回同じ味に淹れられなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。豆やお湯の量を量ると安定しやすくなりますが、少し味が変わることもハンドドリップの楽しさです。
レシピどおりに淹れても、おいしく感じないときは?
挽き目や豆の種類を一つずつ変えてみましょう。すべてを一度に変えず、一つだけ試すと好みを見つけやすくなります。
自分の好みがまだ分かりません
最初は、酸味が大丈夫か、あっさりとしっかりのどちらが好きかから考えてみましょう。クセの少ない定番の豆から試す方法もあります。
まとめ|まずは一杯、楽しんでみよう
おうちコーヒーで大切なのは、完璧に淹れることではありません。
- 最初から道具をすべて揃えなくてもいい
- 基本のレシピを一つ持っておく
- 味を変えるときは、一つずつ試す
- 苦い、酸っぱい、薄いも経験になる
- 豆は難しく考えず、直感で選んでもいい
- 自分がおいしいと思う一杯を大切にする
これまでの記事で、おうちコーヒーを楽しむための準備はできました。
あとは、コーヒーを淹れてみるだけです。
今日もまずは一杯。香りと一緒に、ゆっくり楽しんでみてください。

